この記事を書いた人:たーなー先生(田中直人)。ATO作詞作曲スクール 作詞コース講師・ボイストレーナー歴30年。テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』エンディングテーマの作詞作曲(2021年・2025年)。音楽の知識ゼロから、シンガーソングライターとして歩み出した生徒は300名以上。
誕生日や記念日の歌は、楽譜が読めなくても自分で作れます。順番はこの5つです。
- 渡す相手と場面を決める(誰に・いつ・どこで聞いてもらうか)
- 思い出の言葉を10個書き出す
- サビの1行を決める(相手の呼び方を入れる)
- メロディは鼻歌で録音する
- 長さは1分半ほどに仕上げて、歌って渡すか、録音して渡す
最初の1曲は「上手な曲」より「その人のための曲」を目指してください。
自分で作った歌が、いちばん心に残る理由
既成の誕生日の歌は、だれにでも当てはまるように作られています。自分で作る歌には、相手の名前、二人だけが知っている場所、あの日の天気が入ります。聞く人は「自分のための歌だ」とすぐに分かります。上手かどうかより、そこが心に残ります。
テレビ番組のエンディングテーマを作るときも、贈る相手の顔が浮かぶ1曲を作るときも、最初にやることは同じです。「誰に、何を伝えたいか」を決めることです。
手順1:渡す相手と場面を決める
最初に決めるのは、メロディでも歌詞でもなく「場面」です。
- 誰に:お母さん、パートナー、子ども、友人、職場の先輩
- いつ:誕生日の当日、結婚記念日、還暦のお祝い、送別会
- どう聞いてもらう:その場で歌う/録音を贈る/動画にしてメッセージと一緒に送る
場面が決まると、曲の長さと雰囲気が決まります。食事の席で歌うなら短く明るく、手紙の代わりに録音を贈るなら、ゆっくり語りかけるように、が合います。
手順2:思い出の言葉を10個書き出す
いきなり歌詞を書こうとすると、手が止まります。まず、相手との思い出を「名詞」で10個書き出してください。文章にしなくて大丈夫です。
例(母に贈る場合):台所の音/夏の麦茶/自転車のうしろ/駅までの坂/電話の「元気?」
この10個が、歌詞の材料になります。作詞コースでも、最初に書くのは、いま口にできる短い言葉です。きれいな言葉より、その人にしか分からない言葉の方が、歌になったときに強く響きます。
手順3:サビの1行を決める(相手の呼び方を入れる)
歌の中でいちばん大事なのは、くり返す1行=サビです。サビには、相手の呼び方(「お母さん」「〇〇ちゃん」「あなた」)を入れると、誕生日の歌らしくなります。
- 型の例:「〇〇、生まれてきてくれてありがとう」「〇〇、今年もとなりで笑っていて」
- コツ:声に出して3回言ってみて、言いにくい所があれば言葉を入れかえる
サビが決まれば、残りはその前後に、手順2の言葉を並べていくだけです。作詞の基本の流れは初心者の作詞の始め方の記事にもまとめています。
手順4:メロディは鼻歌で録音する
楽譜が読めなくても、メロディは作れます。サビの1行を何度も口ずさみ、しっくりきた節を、スマートフォンのボイスメモで録音してください。
- 1回で決めない:同じ1行を5通りくらい歌って録り、翌日に聞き直して、いちばん自然なものを選ぶ
- 高すぎない:自分(または歌う人)が楽に出せる高さで。誕生日の歌は、みんなで口ずさめる高さだと、その場が一つになります
- 伴奏は後から:コード(伴奏)がなくても、アカペラの歌は立派な贈りものです。伴奏を付けたい方は、作曲コースで鼻歌にコードを付ける練習ができます
手順5:長さは1分半ほど。歌って渡すか、録音して渡すか
初めての1曲は、1分半ほど(サビ2回と、その前の短い部分)で十分です。長い曲より、最後まで聞いてもらえる短い曲の方が、気持ちが伝わります。
- その場で歌う:歌詞を書いたカードを一緒に渡すと、あとで読み返してもらえます
- 録音して贈る:静かな部屋で、口から少し離して録音します。言葉がはっきり聞こえることを、いちばん大事に
- 動画にする:写真を並べた動画に歌を重ねると、家族のアルバムになります
12月25日や誕生日に間に合わせる、4週間の計画
- 4週間前:相手と場面を決め、思い出の言葉を10個書き出す
- 3週間前:サビの1行を決め、鼻歌で5通り録音する
- 2週間前:サビの前の部分を作り、通して歌ってみる
- 1週間前:録音または練習。歌詞カードを作る
「間に合うか不安」「1行目がどうしても出てこない」という方は、作詞の無料体験で、何から書くかを一緒に決めましょう。
替え歌や、AIで作る場合の注意
- 替え歌:既にある曲のメロディに歌詞を当てる方法は手軽ですが、録音してSNSで公開したり配信したりする場合は、元の曲の権利の確認が必要になります。公開まで考えるなら、メロディから自分で作る方が安心です。
- AIで作る:AIに案を出させることはできますが、相手の呼び方や思い出の言葉は、自分で選んでください。そこがその人のための歌になる部分です。AIを使った作詞・作曲の講座は、いまは準備中です(相談は受講の相談のフォームで「その他」から)。
両親への手紙を歌詞にする|最初の4行の書き方
両親への手紙を歌詞にするときは、手紙の文章をそのまま並べず、「景色」「親のひとこと」「あの日の自分」「いま伝えたい一言」の4行から書き出してみてください。ありがとうの言葉は、4行目まで取っておくと、聞く人の心に残ります。
結婚式や卒業、還暦のお祝いなどの節目に、両親への手紙を歌にしたい方もいます。手紙は、気持ちを順番に説明するものです。歌詞は、気持ちを説明せず、場面を見せるものです。この違いを知るだけで、最初の1行が書きやすくなります。
- 1行目:景色を置く。子どもの頃の家の、台所の音、玄関の靴、帰り道の夕方など、ひとつの場面だけを書きます。(例:台所の窓から、夕方のみそ汁のにおい)
- 2行目:親のひとことか、しぐさを置く。実際に言われた言葉でも、思い出すしぐさでも構いません。(例:「おかえり」とだけ言う声)
- 3行目:あの日の自分の気持ちを置く。当時は言えなかった気持ちを、短く。(例:うまく返事ができなかった)
- 4行目:いま伝えたい一言を置く。「ありがとう」でも、「元気でいてね」でも、手紙でいちばん言いたい一言を、ここに初めて書きます。
上の(例)はあくまで書き方の見本です。あなたの家の場面に置きかえて、4行を書いてみてください。うまく書けなくて構いません。4行そろうと、サビで言いたい一言が見えてきます(上の「手順3:サビの1行を決める」へ進めます)。言葉を貯める方法は「歌詞のネタ帳の作り方」にまとめています。
自分で書くより、プロに作ってもらいたい方は、音楽ファーストの「オリジナルソングの贈りもの」もご覧ください。
作詞作曲スクールで、贈る1曲を仕上げる
ATO作詞作曲スクールは、オンラインの個人レッスンです。譜面の読み書きや、歌・楽器の経験がなくても始められます。
- 作詞コース(講師:たーなー先生):言葉集めからサビの1行、歌詞の仕上げまで。否定をせず、褒めて伸ばすレッスンです
- 作曲コース(講師:大場康司先生):鼻歌のメロディにコードを付ける、打ち込み(DTM)で伴奏を作る
- 月謝:25分×4コマ・毎月22,000円(税込)。体験は1回無料(お一人1回)
曲の完成や販売は、お約束していません。「この人に1曲贈りたい」という気持ちがあれば、それで十分な入口です。
プロに作ってもらって贈りたい方は、音楽ファーストのオリジナルソングのプレゼントもご覧ください。
よくある質問
Q1. 楽譜が読めなくても作れますか?
A. 作れます。メロディは鼻歌をスマートフォンで録音すれば残せます。作詞作曲スクールのレッスンも、譜面が読めない方から始められます。
Q2. 歌が苦手でも、自分で歌って贈っていいですか?
A. はい。誕生日の歌で大事なのは、上手さより言葉がはっきり聞こえることです。楽に出せる高さで、ゆっくり歌ってください。
Q3. どのくらいの長さにすればいいですか?
A. 初めての1曲は1分半ほどがおすすめです。サビを2回と、その前の短い部分があれば、1曲として伝わります。
Q4. どのくらい前から作り始めればいいですか?
A. 4週間あると安心です。言葉集めに1週間、サビとメロディに1週間、仕上げと練習に2週間が目安です。
Q5. 替え歌で贈ってもいいですか?
A. その場で歌うだけなら手軽な方法です。録音してSNSで公開したり配信したりする場合は、元の曲の権利の確認が必要になります。
Q6. 無料体験では何をしますか?
A. 今書けるものがあるか、まだ言葉が一つもないかを伺い、何から書くかを一緒に決めます。贈りたい歌の相談もできます。体験は1回無料で、お一人1回です。
Q7. 両親への手紙を歌詞にするには、どこから書けばよいですか?
景色、親のひとこと、あの日の自分、いま伝えたい一言の4行から書き出すと進めやすくなります。
Q8. 手紙の文章をそのまま歌詞にしてもよいですか?
そのままだと説明が多くなりがちです。場面を一つ選んで見せる形にすると、歌詞らしくなります。
Q9. 「ありがとう」は何行目に書けばよいですか?
4行目か、サビまで取っておくと、聞く人の心に残りやすくなります。
まとめ
- 誕生日・記念日の歌は、楽譜が読めなくても自分で作れる
- 順番は「場面→言葉10個→サビの1行→鼻歌→1分半に仕上げる」
- 4週間あれば、12月25日や誕生日に間に合う
- 1行目が出てこないときは、作詞の無料体験で何から書くかを一緒に決める
贈りたい人がいるなら、まず1行目から
作詞コースの無料体験(オンライン)では、たーなー先生が、今書けるものがあるか、まだ言葉が一つもないかを伺い、何から書くかを一緒に決めます。贈りたい歌の相談もできます。譜面が読めなくても大丈夫です。
- 作詞コース・作曲コースとも 25分×4コマ・毎月22,000円(税込)
- 体験は1回無料(お一人1回)
LINEでも受け付けています(AtoNO Records・@nnj7691r。「作詞コースの体験希望・誕生日の歌」とお送りください)

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