この記事を書いた人:たーなー先生(田中直人)。ATO作詞作曲スクール 作詞コース講師・ボイストレーナー歴30年、延べ5万人以上を指導。テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』エンディングテーマの作詞作曲(2021年・2025年)。作曲コースの講師は大場康司先生です。
弾き語りの最初の1曲は、難しいコードを覚えなくても作れます。
- 3つのコード(キーがCなら C・F・G)を同じリズムでくり返し鳴らす
- その上で「ラララ」と鼻歌を歌って録音する
- 気に入った1フレーズを選び、歌詞を1行のせる
長さは8小節(4小節の問いかけ+4小節の答え)で十分です。
初心者が作曲で止まる場所
作曲に興味はあるのに、「コードを全部覚えてからでないと作れない」「楽譜が読めないから無理」と思って、最初の一歩が出ない方は少なくありません。実際には、使うコードが少なくても、曲の入口は作れます。大事なのは、たくさんの知識ではなく、「鳴らしながら声を出す」ことです。録音から始める進め方は鼻歌から曲にする方法にもまとめています。作詞作曲スクールの作曲は、大場康司先生が担当します。
手順①:コード3つを決める(5分)
- キーをCにして、C(ド・ミ・ソ)、F(ファ・ラ・ド)、G(ソ・シ・レ)の3つを使います。
- ギターでもキーボードでも、まずこの3つが押さえられればかまいません。
- 弾けない場合は、スマホの無料の鍵盤アプリや、伴奏アプリで同じ3つを鳴らすだけでも始められます。
- 並べ方の一例:C → F → G → C。これを1小節ずつ、ゆっくり。
手順②:同じリズムで、くり返す(5分)
- 1つのコードを、1小節に4回、同じ強さで鳴らす(ジャーン、ジャーン、ジャーン、ジャーンでよい)。
- 上手く弾くより、「止まらずにくり返す」ことが目的です。
- テンポは、歌えるくらいの遅めから。
手順③:鼻歌を録音して、1フレーズを選ぶ(10分)
- コードを鳴らしながら、歌詞なしの「ラララ」や「ふんふん」で歌います。
- 出てきたメロディを、スマホで録音します。最初は何度も録音して構いません。
- 聞き返して、「また聞きたい」と思えた4小節ほどのメロディを1つ選びます。
- 選んだ1フレーズを、紙に「高い・低い・同じ」の矢印だけでメモしておくと、あとで思い出しやすくなります(楽譜は不要)。
手順④:歌詞を1行だけのせる(5分)
- 選んだ1フレーズに、思いついた言葉を1行だけのせます。完成形でなくて構いません。
- 歌詞の作り方は、最初の1行の決め方や歌詞のサビの書き方にまとめています。
- 声に出して、息継ぎの場所が苦しくないかを確かめます。
最初の1曲は、8小節でいい
長い曲を最初から作ろうとすると、途中で止まります。8小節は、鼻歌ひとまとまりの長さです。4拍子でテンポ100なら、8小節は19秒ほどで、1回聴いて確かめられます。終わりまで作った経験が、次の1曲を作る力になります。
- 前半4小節:メロディを作り、最後を少し上げるか長く伸ばして「まだ続く」感じで終える(問いかけ)。
- 後半4小節:前半の形を少し変えて、最後に落ち着く音で終える(答え)。
- コードの一例:| C | C | F | C | C | F | G | C |。メロディが先にあるなら、メロディに合わせて選び直してかまいません。
作る順番(30分の進め方)
- 鼻歌で4小節ぶん歌い、スマホで録る(10分)
- 録音を聞いて、いちばん好きな2小節に印をつける
- その2小節を土台に、前半4小節を決める
- 後半は前半をまねて、最後だけ落ち着く音にする
- 8小節を通して1回歌い、録音する
途中で止まったときの3つの手当て
- 歌詞が出ない:言葉を入れず「ラ」で歌って先に進む
- メロディが似てしまう:前半と後半で、最後の音だけ変える
- 終わりがしっくりこない:最後の音を、コードCのドかミ、ソに合わせる(コードがCの場合の例)
8小節ができたら、同じ形をもう一度作ると16小節=1コーラスの入口になります。
よくある失敗
- 最初から2番・3番まで作ろうとして止まる(まず1フレーズだけ)。
- 歌えない高さのキーで作る(歌えるキーに合わせる)。
- コードを増やしすぎて、鼻歌が出なくなる(3つのままで続ける)。
1人で進めにくいときは
鼻歌が曲になっているか、コードに合っているか、歌いやすいキーはどこか、は1人だと迷いやすい部分です。作詞作曲スクールの無料体験では、お持ちのメロディのメモや鼻歌の録音を聞きながら、次の4小節をいっしょに考えられます。何もできていなくても相談できます。
最初のメロディが思いつかないときの3つの入り口
鼻歌が出てこないときは、「歌う」より前の入り口から入ります。
- 普段の話し言葉のリズムを手拍子にする
- 歌詞の1行をそのままのリズムで読んでみる
- 手拍子だけで1小節を作って、音は後から乗せる
どれも、楽譜も楽器も要りません。
最初から音の高さを探すと、選べる範囲が広すぎて手が止まります。そこで、音の高さは後回しにして、先にリズムだけを決めます。
| 入り口 | やること | 用意するもの | こんな人に |
|---|---|---|---|
| 1 話し言葉のリズム | 「今日はいい天気」のような言葉を、そのまま手拍子にする | なし | 音の高さがまったく浮かばない |
| 2 歌詞の1行 | 1行書いて、同じリズムで読む。強く言うところが高い音の候補 | 紙とペン | 言いたいことが先にある |
| 3 手拍子の1小節 | 「タン・タタ・タン」の型を先に決め、音は3〜5個を後から | スマホ(録音) | まず形から作りたい |
歌詞とメロディの順番で迷う方はメロディが先か歌詞が先かへ。
作曲の全体の流れは、作曲のやり方|初心者が最初の1曲を完成させる5ステップへ。
コードを知らなくても、作曲は始められます|3つの方法
コードを知らなくても、作曲は始められます。コードは「メロディに後から付ける伴奏の和音」なので、最初の1曲目に必要なのはメロディだけです。
- メロディだけで完成させる
- 最初の音を1つだけ鳴らし続けて、その上で歌う
- 録音を聴いてもらって、次に直す所を知る
コードは、メロディができてから、1つずつ足せば十分です。
コードとは何か。コードは、メロディの下で鳴る「和音」のことです。メロディが「歌う線」だとすると、コードは「その下の土台」です。土台は、線ができてから考えても間に合います。
方法1|メロディだけで完成させる。リズムを決め、使う音を3〜5個に絞り、最後は最初の音に戻します。鼻歌をスマホに録音して、8小節で止めます。これで、1曲目の「完成」の経験ができます。
方法2|最初の音を1つだけ鳴らし続けて、その上で歌う。楽器や鍵盤の画面で、メロディの最初の音を1つだけ選び、小さく鳴らし続けます。その上で鼻歌のメロディを歌うと、「この音で落ち着く」「この音は落ち着かない」という感覚が育ちます。楽器がなければ、方法1だけでかまいません。
方法3|録音を聴いてもらって、次に直す所を知る。自分では「これでいいのか」が分からないのが、作曲の最初の壁です。作曲の無料体験(1回・お一人1回)で、録音を聴いてもらうこともできます。作曲コースの講師は大場康司先生です。
メロディが1つできて、「もっと曲らしくしたい」と思ったときが、コードを知る時期です。この記事のコード3つから始めれば足ります。
よくある質問
Q1. 楽譜が読めなくても、曲は作れますか?
作れます。まず鼻歌を録音して1フレーズを決め、「高い・低い・同じ」のメモで残す方法があります。
Q2. コードは何種類覚えればいいですか?
最初は3つで足ります。キーがCなら C・F・G です。メロディによっては別のコードのほうが合うこともあり、慣れてきたら増やせます。
Q3. 楽器が弾けなくても始められますか?
無料の鍵盤アプリなどでコードを鳴らして始める方法もあります。鼻歌とスマホの録音だけでも始められ、コードは後から合わせられます。
Q4. 歌が上手くなくても作曲できますか?
できます。作曲は、歌の上手さより「歌える高さで作る」ことが大切です。
Q5. 8小節は短すぎませんか?
最初の1曲としては十分です。8小節を作り切る経験が、次の16小節につながります。
Q6. 講師は誰ですか?
作詞はたーなー先生、作曲は大場康司先生です。
Q7. メロディがまったく思いつかないときは、どうすればよいですか?
音の高さを探す前に、話し言葉のリズムを手拍子にするところから始めてください。リズムが決まると、音を当てはめやすくなります。
Q8. 歌詞がなくても、メロディは作れますか?
作れます。手拍子の型を先に決めて、音を3〜5個選んで当てはめる方法があります。歌詞は後から合わせることもできます。
Q9. コードを知らないと、伴奏はつけられませんか?
自分でつけなくても、メロディが先にできていれば、あとから伴奏を足す方法はあります。まずはメロディを録音して残してください。
Q10. メロディだけで作った曲は、完成といえますか?
はい。歌える形になっていれば、1曲目として完成です。伴奏やアレンジは、あとから足すことができます。
録った鼻歌が1つあれば、そこから始められます。

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